不動産の売却をしたいと思っていても、怪我や病気などで入院を余儀なくされた場合、手続きを進められないとあきらめてしまう方は多いかもしれません。
しかし、所有者が入院中であっても、不動産の売却は可能です。
そこで今回は、入院中でも不動産を売却する方法と、認知症で入院した場合の対応についてくわしく解説します。
所有者が入院中でも不動産を売却する方法
不動産の売却に欠かせないのは、売主と買主が同席する売買契約です。
売主が入院中の場合でのこの売買契約を交わすためには、主に3つの方法があります。
入院中の病院にて売買契約をおこなう
売買契約の手続きには2時間程度が必要となりますが、身体に負担がかからなければ、病院で契約するのも良いでしょう。
入院中の所有者の代理人を立て売買契約をおこなう
長時間のやり取りや面会が難しい場合には、所有者本人にかかる負担を減らすためにも、親子など近しい関係の方に代理を頼んでみてください。
代理人を立てる場合には、本人と代理人の委任状や印鑑証明などが必要になります。
売却前に不動産の名義を変更し売買契約をおこなう
入院中の所有者への負担を減らしたいなら、売却前に親子間などで不動産を名義変更するのも良いでしょう。
その際に譲渡を受けた者には、無償譲渡の場合は贈与税がかかり、売却の場合は譲渡所得税がかかる点には注意しなくてはなりません。
所有者が認知症で入院中の場合に不動産を売却する方法
もしも所有者が認知症で入院している場合、不動産の売却方法として挙げられるのが、成年後見制度です。
成年後見制度とは、本人の判断力が十分でない場合に、介護や財産について管理や契約を支援する制度で、認知症だけでなく障害のある方も利用できます。
後見人の選定には、家庭裁判所指定の申立書・医師の診断書・戸籍謄本・財産に関する資料などが必要です。
申し立ては本人・配偶者・4親等内の親族などがおこないますが、利害関係によっては近い親族でも却下されることがあります。
また、成年後見人の決定までに1~2か月程度かかると言われているため、売却活動を始める前に終わらせておく必要があるでしょう。
成年後見人は不動産を売却する際、財産目録を提出したうえで家庭裁判所の許可を得なくてはなりません。
成年後見人がこうした許可なしに居住用不動産を売却した場合には、その契約は無効となります。







