不動産売却を検討している方は用意すべきものが数多くあります。
不動産が法に適した建築物かどうかを証明する「検査済証」は、不動産売却時に用意すべきものの一つです。
しかし、なかには検査済証を紛失し、手元に用意できないケースもあるでしょう。
この記事では、不動産売却時に検査済証がない場合の対処法について解説します。
検査済証とは何か?
検査済証は、建築物が建築基準法や関連規定に沿っているかどうかを証明する証書です。
建築基準法に基づき、建物を建築する際は、法に適した建築物であるかどうかを確認する建築確認申請がおこなわれます。
建築確認申請を提出し、許可を受けた建築物は、建築完了時に完了検査を受けなければなりません。
完了検査に無事合格した際に、それを証明するものとして交付されるのが検査済証です。
検査済証がない不動産を売却する方法
不動産売却の際は検査済証を用意するべきですが、なかにはもともと検査済証がなかったり、紛失してしまったりした方もいるでしょう。
ここでは、検査済証なしで不動産売却をする方法をご紹介します。
検査済証を紛失した場合の売却方法
検査済証が確かに交付されているにも関わらず手元にない場合は、市役所などの指定機関で「台帳記載事項証明書」を取得する方法があります。
「台帳記載事項証明書」を取得することで、検査済証が確かに交付された不動産であることを証明することが可能です。
紛失してしまった場合や、中古物件購入時に受け取っていなかった場合は、市役所へ相談すると良いでしょう。
検査済証のない不動産を売却する方法
建築基準法が制定された昭和25年よりも昔に建てられた建築物などは検査済証が発行されていないケースがほとんどです。
法律や規定などが施行される前に建てられた建築物は、建築完了後に制定された法律に適合しなくても良いと建築基準法に謳われているためです。
このような建築物は「既存不適格建築物」と呼ばれ、違法ではありません。
そのため、検査済証を用意しなくても不動産を売却することは可能です。
しかし、場合によっては売却しにくいケースもあるため、その際は市役所などで建築基準法に記載されている第12条第5項報告をすることをおすすめします。
建築基準法の第12条第5項報告をすることで、検査済証と同じように建物が適法であると証明をすることが可能です。